takanoひねもすのたり

search/サーチのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

search/サーチ(2018年製作の映画)
3.6
デバイスは複数に渡るけどpc画面の映像で終始する、失踪した娘をネットで捜索する執念の父ちゃんが主人公のミステリー+サスペンス物
 
父ちゃんはドラマ『カーボーイ・ビバップ』の人ですね、ジョン・チョー。

pc画面の中だけで完結するスタイルの作品はいくつかあり何作か観ていますが、今のところ断トツで作りが上手い気がする(個人比)

映像の繫ぎ方は年末恒例のGooglesearchの作り方を踏襲している感じ
参考にした部分があるんじゃないかなあ

ストーリーはpc画面で完結するという手法を取ったことで使える形式かなと。
そも、担当刑事が捜索のヘルプ(その時点では事件化していなかったとはいえ)を頼むこと自体まず有り得ないんですが、pc画面に終始することで警察の捜査状況を把握しにくくしている効果があり、鑑賞する側の意識をわざと逸してる

反対に浮き彫りになる失踪した娘マーゴットのプライベート、父親の知らなかった側面。
続々と彼女の痕跡をネットから掘り返し事実を目の前にして動揺しまくる父親。
個人的には結末後のマーゴットに大丈夫か……と心配に。
親にネットの痕跡を全部知られたら私は恥ずか死にそう……マーゴット……強く生きて……

それにしても銀行のパスワード変更処理があまりに緩いwww

あとはまあ……プロフィール写真
私だったらまず本人のものとは思わないから最初から例のアイコン画像は、ネットの拾い画、拝借した画像だろうと思い込んで観てたので、伏線回収に使われて(え?今頃になってそこーー!)って突っ込みそうに。
海外は一般人でも顔出しに抵抗がない文化だし本人画像だろうという認識が下地になっているんだろうか……うーん、そうなんだろうなあ

起承転結がきれいに流れるし、小ネタの仕込みもあり(気が散るので深追いはしなかったけど端々でネタらしきものは散見)二転三転する展開で弛みなく結末まで持っていった点に拍手
父ちゃんは序盤から検索スキルでキレキレでしたが最後の「2日だ」発言においても警察より頭がキレてましたねー

ベースは家族愛で、父親の執念は勿論、マーゴット失踪においてもそこが鍵になっていたのも上手い

面白かったです