全編PC上の映像だけしかスクリーンに映らない映像が果たして成立するのかの疑問は杞憂だった。ミステリーとしてちゃんと観れる、自分の子供がネットを使う恐怖を上手く捉えたスリラー映画。
この映画無味乾燥なデスクトップとかMacのファインダー操作画面とかを延々と映すくせに、子供を想って泣けてくるシーンが多すぎる。チャットの短文見るだけで泣けてきすぎるヤバイ映画。俳優の涙とか感動を誘うような映像無しでも演出が良ければちゃんと感動できますから。くどい感動の押し付け苦手な人でもそもそも俳優が映る箇所が少ないので安心。もう少し俳優の演技見たかったなあ…という欲求はこの際置いておこう。何を置いてもこの映画の主演はカーソルである。カーソルの一挙手一投足が躊躇いや憂いや驚きを帯びていて、名俳優ばりに観客を興奮させる様も必見。
そしてただのPCの画面の中にも上手くヒントを隠している、手がかり発見のさせ方が秀逸ではっとさせられる箇所が多い。
