安さには理由がある。
アンチファストファッションドキュメンタリー。
安い人件費、大量生産、質の悪い仕上げ。流行に振り回されて早いサイクルで服を買い換える大衆にはファストファッションはまさにうってつけといえる。
しかしそうした安価な服は長持ちせず使い捨て、最後は埋立地行き。人にも地球にも優しくない。安さの代償はとても高いということだ。これを変えていこうというのがこの作品の大きなテーマである。
購入すべきは天然素材。もっと言えばコットンよりウール。当然コストが高い。果たしてそのコストを支払ってでも欲しいと思わせるものを業界は提供できるのか。
イギリスにはチャリティショップという安価な古着屋があり、リサイクルのハードルは低い。しかし日本のリサイクルショップは「今では手に入らないハイブランドの珍しいデザインを購入する」側面が強いのか、古着なのに高い。
「結局サスティナビリティとか言ってるけど、富裕層が新しい流行を作るために勝手に騒いでるだけ」という流れにならないように、中下層の人達にどうアプローチしていけば良いかが最重要課題だと、下層寄り中層人間は思うのでした。