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双生児 GEMINIのshihoのレビュー・感想・評価

双生児 GEMINI(1999年製作の映画)
4.0
江戸川乱歩×塚本晋也×本木雅弘。
ずっと観てみたかった作品。

舞台は明治末期。大病院の跡取り息子であり、名医と名高い“ゆきお(本木雅弘)”は、美しい妻“りん(りょう)”をめとり、幸せな日々を過ごしていた。ただ時折、ゆきおは、屋敷にいると誰かが見ているような、何とも言えない妙な違和感を覚えるようになる。そんな中、ゆきおの父が不審な死を遂げる。そして続いて母も。何かがおかしい、ますます行き場のない不信感を募らせていくゆきおは、ある日、庭で自分と同じ顔の男を見ることに。

もう、オープニングから強烈。

サスペンスとわかっていても、ホラーさながら身構えざるを得ないこの雰囲気。メイク、衣装、美術など、全て素晴らしく、初めから終わりまでの完璧な世界観。ぐいぐい引き込まれる。りょうの美しさもさることながら、本木雅弘の美しさと雰囲気、あの演技力といったら、それはもう、ぞくっとするほど。

もともと好きな俳優さんだけれども、本木雅弘に圧倒された。

そういえば、どこだったか序盤で一瞬、頭に悪夢探偵が過ったと思ったら、そっか、監督一緒だったなと今気付く。そうわかると、今度は夢に出てきやしないか、ちょっとそわそわしてしまう。思いっきり後引く作品。

好みの分かれる作品なので、人にオススメはできないかな。

私自身、好きだけど、あの呑み込まれるような世界観に、二度目を観るのはためらってしまいそう。
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