みてべいびー

僕らの先にある道のみてべいびーのネタバレレビュー・内容・結末

僕らの先にある道(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

シャオシャオ「どうしてこの世には最初から最後まで幸せな物語がないのかな」
ジエンチン「幸せは物語にならないからだ」
シャオシャオ「私達に物語はいらない」
ジエンチン「俺も」
北京で夢を追うジエンチンとシャオシャオが毎年帰省する旧正月を軸に、二人の出会いから別れ、再会までの10年を描く。シャオシャオがジエンチンの部屋に居候し始めたあたりからの二人の関係性がすごく好きだった。隣人の喘ぎ声に対抗するところとか、新年迎えてやっとキスする場面とか(あのアパートのバードアイショットが素晴らしすぎる)、ボロボロのソファ引き取るところとか。お父さんとシャオシャオの関係性もあったかくてじんわりした。カラーの過去とモノクロの現在の切り替わりも好きだった、特にシャオシャオがゲームを終えて現在に色が戻るシーンがいい。
何より二人の貧乏生活ぶりがリアルで、北京に住むってこんな感じなんだなぁって思って観てた。ぎゅうぎゅう詰めで忙しなくても、お互いがいればよかったんだね。家はなくても、相手が居場所だった。そんな恋愛したら忘れられないよなそりゃ。
ジエンチンを演じるジンボーランの演技が上手で素敵で、若白髪さえ魅力的に思えた。
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