みちみち

純平、考え直せのみちみちのレビュー・感想・評価

純平、考え直せ(2018年製作の映画)
4.7
伏線であるSNSの住人達にもドラマ性を帯びた物語があり人の関わりが面白い作品です。カナによってあげられていくSNS上のヤクザの行動に感情移入するネット住人達。司法を学び挫けているホスト、イジメにより学校に行けない女子高生、学力の高いホームレス、何者にも成れてない同性愛者。作品のテーマはそれらの者達の感情にあるのだと思うのです。

純平はヤクザに見えない風貌で任侠を語りアニキと上を目指し切磋琢磨している。一方カナは人生に落胆した様に覇気が無いが何かを探している女性です。
わたしは、カナに対する興味が止みません。純平のバックボーンは描かれてますがカナの成り立ちは触れられることが有りませんでした。カナはどんな青春時代をすごして何時から歌舞伎町に居るんだろうか?まともとは言い難い不動産屋にはどうやって就職したのだろうか?
ずっとカナに感情移入してみてました。
カナを傷つける者達に憤り、カナに笑顔を与える純平が大好きで、カナの幸せを願ってみてました。
ラスト、神社に純平は来なかった。なんとも言えない悲しみがこみ上げてきます。
カナを好きになり、柳ゆり菜を好きになりました。
みちみち

みちみち