きのみ

劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~のきのみのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

うわーこれ、人の感想聞きたい!!!て気持ちになりながら先に感想を書く

この映画自体の評価は星4を超えないけど、いろんなそこ突っ込むの?!てとこを突っ込んでいく感じが、ユーフォファンの必修科目感あった。あと3期への布石みたいな…。

リズと青い鳥好きな人がひええええってなるシーンがめちゃくちゃあった。
それ持ってくるのちょっとずるいな…て気持ちもありつつ、でも時系列的にあそこでリズと青い鳥は出るもんな、と不自然にぶっこまれたわけじゃないから納得しつつ…
ていうかたぶんリズ鳥が好きすぎるからずるい〜〜!!!とか思っちゃうんだよ、こっちの事情だよ(?)
いやもう本番のリズと青い鳥の演奏だとか、みぞれのソロとか、震えないわけがない…。あっあっああ〜〜!!!てなってた…。

「ハッピーアイスクリーム!」もリズ鳥ネタ!!!と思ったけど、あれはリズ鳥の小ネタサービスというより、リズ鳥のラストの踏襲?オマージュ?みたいな意味合いで入れたのかなと思った。上手い人と、そうでない人の交差する場所みたいな…。

久美子と秀一は、「付き合って別れた」だけ見ると悪く見えるけど、本質はそこではない感じがする。ちゃんと意思疎通してるし、今は難しいけどまたできたら、みたいな感じで、関係が終わったわけではないしむしろよりよい関係になったのではと思う…。だって「好きだ」「なにが?」レベルの意思疎通できてなさだったし。一回「付き合う」てステップ踏んでから「付き合わない」になるのは、A→B→AじゃなくてA→B→A'だなと思った。

リズ鳥内での久美子と麗奈は強そうなリズと青い鳥、と言われていたけど、二人だけの空間で麗奈が吹いたリズと青い鳥は、周りから見た二人とはまた違う、二人だけが知ってる二人の弱さを感じた。あの場面のりんご飴とかペットボトルとか服とか美しかった…。

「ハッピーアイスクリーム!」といい、「悔しくって死にそう!」といい、このセリフがここに来ることの意味合いが強すぎて恐れ入った…
「頑張るって何?」の答えは、明確には言わないけど、「悔しくって死にそう!」と感じるくらいの気持ちを持つことや、持てないことに気付いて、その感情から始まる始めることなのかな。

わたしはテレビシリーズの「上手くなりたい上手くなりたい上手くなりたい…」のシーンが大好きなので、雨に降られながら久美子が頑張るについての本音を吐き出してるシーンは泣きそうになった。できないかもしれないとか怖いの分かる。
同時にハイキューの「プロになる訳じゃないのになんでそんな頑張れるんだよ」のエピソードを思い出した。
ユーフォなりの「頑張る」への明確な答えも聞いてみたかった気もする。

「真面目に部活やりたいから、下手で楽しんでる子にイライラする」という気持ちを抱えて苦しむということは、下手で楽しんでる子への嫉妬、羨望、興味があってこそ起きるんだよなあ。
完全にやりたいだけなら麗奈やみぞれみたいに一人でずっとやってて…まあみぞれは希美の存在が大きいからただひたすらにずっと唯一の繋がりにすがってた部分が大きいけど。

1年生の新キャラ達は、斜に構えてたり見下してるけどその子もまたその子なりの視野の狭さがあって未熟、というのがいっぱい見えて、人間〜〜!!!という感じだった。
奏ちゃんはこれが正解でしょ?って自分が全部分かってると思い込みすぎてたり。
響けユーフォニアムはそれぞれの人間の未熟さを味わいまくるアニメだな…。誰も完璧じゃない。上手くやってけないけどそれでも進んでる感じ、人間…。

斜に構えるとか、仮面を被るというのは、ある出来事から知った辛さに怯えたままでまた傷つかないように自分を守ってる部分があるんだろうなぁ、今作に限らずユーフォのそういうキャラに対して思う

分からないまま今の感情に正直になった結果が、「頑張る」になるのかな。
きのみ

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