M太郎

劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~のM太郎のレビュー・感想・評価

3.0
シリーズは半端に劇場版2とリズ鳥だけ鑑賞。映画としての出来は流石の観客を信じ切った作りで満足感あるし(これで100分とは…!)決着のつけ方はコレこそだし「終わらないのが終わり」も好きな点。なんですが…やはりピンと来ない感じではあります。


やはりシリーズ通して見てないのが痛いな、というのが一点。物語がちゃんと伝わる演出にはなってますけど、かなり細かく色々な視点が散りばめられてて、ああファン向け映画なんだな、と意識させられてしまいました。これは単純に無念。

あとやっぱ単純に合わないのかな、こういう学園青春話が。僕はリズ鳥が凄く好きなんですが、それが何故なのか本作を見てわかった気がします。やはり別モノ。
『誓いの〜』は『リズ鳥』に比べて物語、キャラ、演出すべての面で激情的かつ視界が広くて、まあその点で僕はリズ鳥のが好きですよって事です。

一年生達は凄く好きだし悩みも分かるんですよ。そこをスマートに伝える演出流石だし奏のヤな奴っぷり良いし好き。
だからこそ、もうちょっと待ってくれませんか、と。や、勿論落とさずに話を落とすのは本当流石なんですが…なんか「青春」に彼彼女の悩みが飲み込まれてしまった様に感じてしまいました。


何が感動したって恋愛劇の演出の気配りですよ。全体としての青春群像劇の中に主張しすぎない程度にしかし埋もれない程度に存在してるっていう絶妙な塩梅。だから全然嫌味じゃない、ってか結構男側にも感情移入出来るんですよね。あの拒否は痛いよなぁ〜って。
まあそんな僕は中盤の「なんか吹いてよ」で「あっコレはもう人生のパートナーやん…」「選曲も凄い。ズルイ」って感じ入ってしまったんだけど。少なくとも劇中では精神的に誰よりも彼女に近い存在だったよなーあのコ。
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