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戦慄の絆のharuのレビュー・感想・評価

戦慄の絆(1988年製作の映画)
4.0
やっぱり二人で一人。

双子の婦人科医エリオットとビヴァリーは、幼い頃から何でも分け合ってきた。ところが患者としてやってきたクレアを好きになってしまったビヴァリーは、生まれて初めてクレアを兄と共有したくないと感じるが…

クローネンバーグみ全開な、共依存が過ぎる一卵性双生児の話。ジェレミー・アイアンズが出てるというのもあって、正直とても好き。でも人間性を疑われそうだから、現実では黙っておく。
社交的な兄と内気な弟。見た目は瓜二つながら、性格は正反対な二人は、これまで役割分担をしてうまくやってきた。ところがクレアという一人の女性の介入により、二人の関係が崩れていく。
40歳にして初恋をこじらせた弟は、やがて情緒不安定になり、薬物に溺れるように。その影響で奇行に走るビヴァリーに対し、エリオットは双子の片割れとして自身も薬物に手を出す。このあたりから「お、お揃いかぁ!キタなぁ!」って感じで、ついに兄離れを試みたビヴァリーが分離手術を提案し、そのための手術道具を作っちゃうあたりが、最高に盛り上がる。(ネバネバしてなかったのが残念)ラストシーンは音楽も含めて最高に美しい。これが、ジェレミー・アイアンズ×2のパワー。
やっぱり彼らは二人で一人。離れたら生きていけないのです。
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