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シェイクダウンのHKのレビュー・感想・評価

シェイクダウン(1988年製作の映画)
3.6
今はなき42丁目のグラインドハウス映画館をサム・エリオットの刑事はねぐらにしているが、今日も真昼間から寝てる。ほかに客はほぼいない。その時上映されているのはグリッケンハウスの『ザ・ソルジャー』(82)だ!…ってなワケで、グリッケンハウスは自分がなにかをよく分かっていると言える。要するに、協働したビル・ラスティグやヘネンロッター同様にグラインドハウス作家なのだ。で、この映画だが、理由は忘れたが公開時ものすごく観たいと思っていた映画で、中学生だったが学校で、今日から『シェイクダウン』が上映されるというのになぜみんな昨日のTVの話ばかりしているのだろう?と首を傾げたものだった。その後観ることが叶った映画は予想通りの傑作で、今でも時折観返すほどだが(クライマックスのエリオットのアクションには何度観ても唖然とする)、実はこれにはグラインドハウス映画らしく別題があってそれは『ブルージーンコップ』という。ブルージーンコップとは、麻薬捜査官が汚職刑事となりブランドもののジーンズを履くようになることを差す、と劇中説明されるが、それが本当なのかどうかは知らない。しかしヴァン・ダムの『ブルージーン・コップ』(90、これは邦題)の意味は囚人の作業用ジーンズのことで、その件についてツッコミを入れる者がいないところをみると、どうやらヴァン・ダムファンとグリッケンハウスファンは重なっていないように思われるのだ。同じグラインドハウス映画なのになぜ?というのが長らくの疑問である。
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