ベイビー

メン・イン・ブラック:インターナショナルのベイビーのレビュー・感想・評価

3.1
昔の話。

ある日「今日の夜空いているか?」と、友人から急な誘いがありました。

話を聞いてみると、どうやら友人にお気に入りの女性がいて、その女性を食事に誘ったところ、「互いに友達を誘って2対2なら」ということで、今回の食事会が急に決まったとのこと。

「そういうことなら僕が精一杯のバックアップをしてやるよ」と、友人に言いつつも、僕はその"もう一人の女性"のことが気になって仕方ありませんでした。

場所はちょっと高級そうな中華店。そこへ友人と先に入り、女性二人を待つことになりました。

しばらくすると二人が来店。なるほど、一人は友人が気にいることもうなずける、とても可愛らしく清楚な女性。…で、期待していたもう一人の女性は、びっくりするくらい地味な容姿…

あの時は上手く例えられなかったのですが、今で言えば「カメラを止めるな」でブレイクした"どんぐりさん"みたいな人。どんぐりさんを20代にして、少し大人しくさせたような女性でした。

お顔立ちのことはまあいいとして、僕が地味だと感じたのはその服装でした。今の時代、女性政治家しか着なさそうな、ウグイス色の地味なスーツに白いブラウス。それに首元にはバスマットみたいにゴアゴアしたピンク色のストールが巻かれていました。

ピンクのストール
白いブラウス
ウグイス色のスーツ…

「ひし餅か!」

僕は心の中でツッコミながら、当初の予定通り、友人のバックアップに徹する覚悟を決めました。

気を取り直して自己紹介から…
これが地獄の入り口でした。

先ずは当たり前のように、友人、僕、友人お気に入りの女性の順でそれぞれ自己紹介を済ませます。そして、最後に残ったのはどんぐりさん。彼女から出た第一声は、

「私、宇宙人なの」というものでした。

えーーーッ! お前どんだけキャラ重ねとんねん‼︎

びっくりですよ。開口一番それですよ。はあ⁈ マジ知らんし、別に聞いてねえし! 何いきなり不思議ちゃんブッ込んで来てんだよ! キャラ増し増しで大渋滞起こしてるんだよ‼︎

それで、その言葉にたじろぐ僕らを見て、どんぐりさんの友人も「また言ってるー」みたいな顔して笑ってんですよ。お前も共犯じゃねーか!

それからどんぐりさんに何か質問するたびに、
「私宇宙人だから分からない」
「私宇宙人だからそういうことしない」
の一点張りなんですよ。そういうのは可愛いだけが取り柄なアイドルしかやっちゃいけないんだぞ!

それで何時間も不思議ちゃんに振り回されっぱなしで、なんとか会話を成立させるために四苦八苦。それでもやっぱり会話が繋がらず話も尽きてきたので、こちらも少々適当になって、

「ねえねえ、宇宙人って皆んなそんなにクッキリひと重なの?」

って尋ねてみたんです。するとどんぐりさんがムキになって、

「あんただって、ひと重だがねー‼︎」

って、思いっきり名古屋弁でブチ切れて来たんですよ。本当めちゃくちゃですよ。お前の情緒どうなっとんねん!

それを見てもう一人の女性は今日イチの大爆笑。そして不思議ちゃんはマジ切れしたまま、拗ねてご機嫌斜めに… もう、カオスですよ、カオス。

現実逃避しようと遠くを見つめる僕の目線の先に、こちらを心配そうに見ている黒尽くめのウェイターの姿が…

ああ、彼がMIBだったら「この宇宙人を早く元の星に帰しておくれ」と、強く懇願できたのに…

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ということで、またまたどうでもいい話をしてしまいましたが、今作も僕の話に負けず劣らずどうでもいい内容でした。

前3部作になんの思い入れもないのですが、やっぱりウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズのコンビの方が良かったですね。新シリーズとして期待したものの、全てが物足りなく感じてしまいました。

「ソー」を匂わせる演出も"別に…"だし。終盤の「スター・ウォーズ」とか「ゴースト・バスターズ」を掛け合わせたようなクライマックスも、"何か観たことあるなぁ"と思えるくらいだし…

このシリーズ、今後もずっとこのメンバーで続けて行くんですかね? だとしたら、かなりのテコ入れしないと厳しいんじゃないでしょうか…
ベイビー

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