イングランド王ヘンリー5世の成長を描いた、Netflixオリジナル映画。
舞台は中世のイギリス。
偉大な指揮官として知られるヘンリー5世を描いた本作は、古典的な英語をセリフに使いながらもスタイリッシュな物語として描かれている。
ヘンリー4世の息子ハル(ティモシー・シャラメ)がイギリスの国王として即位したのが26歳。
若い君主は前国王とは異なり、力ではなく友好的な方法で国内の紛争を解決しようとする理想主義者として描かれている。
歴史的事項や周辺諸侯の詳細が説明されていないので、当時の英仏関係やイギリス文化の知識がないと、やや解り辛いところがあるかもしれない。
ラストで結婚相手の手を取り、「多くは望まない。ただ本当の事だけを言ってくれ」と伝えるシーンが特に良かった。
その後、王の業を表すかのように『THE KING』のタイトルが表示されエンドロールへ続く演出も大変良い。
中世が舞台なので全体的に暗いのと、合戦シーンの迫力と泥臭さなど、できたら大画面で観賞することをおすすめする。
加えて歴史に興味がないとつまらないかも。
因みに、ヘンリー5世は34歳で夭折する。
死亡原因は赤痢だったと言われている。
この赤痢という病気は細菌性の感染症で、戦後間もない日本でも2万人近くが亡くなったそうだ。
終盤の方に用意されてある、この映画一番の見せ場である合戦シーン。
ぬかるみの上で戦っているので、ティモシー・シャラメも両軍兵士たちも全身泥まみれで戦うのだが、彼らはフルフェイスの装備をしていて、敵味方わかるのだろうか？
私なら識別できずに敵味方関係なく斬りかかりそうw
そして、ハルの戦いがほとんど打撃によるもので後半はレスリングみたいになってた。
まぁ、泥まみれになってもティモシー・シャラメはカッコ良いのだが。
歴史が苦手でも、ティモシー・シャラメが好きな人は観て損はない映画だと断言します(笑)
