MayumiI

ビューティフル・ボーイのMayumiIのレビュー・感想・評価

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)
4.5
成績優秀、スポーツ万能で、将来を期待されていた18歳のニック(ティモシー・シャラメ)は、薬物にはまって、姿を消してしまう。
父のデヴィッド(スティーヴ・カレル)は、様々な手を尽くして、彼を更正させようとするが…。

原作は、8年の歳月をかけて、薬物依存から回復し、今はNetflix等で脚本を書いている息子と、音楽ジャーナリストの父の二人の回顧録。つまり、実話。

依存症家族の日々が、すごくリアルに描かれていた。
父と息子、どちらに感情移入するかによって見方は違うと思う。
父も辛いが息子も辛い。

「いい子」として成長してきたニック。
ニックは「薬物をやっている自分」でも愛してほしかった。普通に考えれば、それは無理なことだが、それでもいつも最終的には、父を頼る。
デヴィッドは、息子を薬物から救おうと、いろんな手を尽くす。心配でたまらない。しかし、あるとき「自分に息子は救えない」と気づいたときに変化が起こる。

依存症に更生も治癒もない。あるのは、回復と、ずっと回復を選択し続けること。8年シラフでいられたニックが、これからもシラフでい続けられることを祈る。
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