性格も考え方も愛の形も人それぞれ。だからこそすれ違うし、うまくいかない。そんなテーマが割とリアルに伝わってくる映画。
誰かが悪いわけではない、が皆が自分を通すと誰も幸せになれない。そんな蟻地獄のような関係を見てモヤモヤしてしまう。きっと私たち社会人の人間関係も俯瞰してみるとそんなところもたくさんあるのだろう。
年齢のせいなのか、登場人物たちが軒並み相手のことを考えない人たちばかりで展開に首を傾げる部分が多かった。テルコやマモルはまさにそう感じた。あえてそのように描いているのだろうが・・・
この二人よりはすみれさんに共感する部分が多かった。性格は色々とヤバいところのあるすみれさんだが、なんというか、あるべき人間関係というものがなんとなく分かっているような・・・そんな大人さを感じた。終盤にテルコと二人で話している場面では、愛の難しさがしんみりと語られていて印象的だった。
愛することで幸せになりたいのに、愛のせいで幸せになれない。愛の本質に少し気づいて大人になったテルコの叫びが「愛がなんだ」なのだろうと感じた。
