百合ちゃん

愛がなんだの百合ちゃんのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
3.7
小さい映画館のレイトショーで観たのに結構お客さん多くて、この人たちみんながこの映画にそれぞれ共感してるとしたら、めちゃめちゃ怖いなこの世界って思った。

中目黒でのマモルが、かなりリアルっていうか。そういうところで浮いちゃってる相手を見たとき、自分が相手のことどう思うかだなあって。そこで恋が冷めるのか、そんな相手だからこそもっと愛しくなっちゃうのか。いやあれか、そこで上手くやってたら逆に恋が冷めてしまうのか。

誰かを好きになるってやっぱりめちゃくちゃ怖いことだなって思っちゃう。自分を蔑ろにしてまでも 誰かに依存するって正気の沙汰じゃないわ。仕事を失ってまでも、そんなに好きなの?そんなに好きになっちゃうの?怖すぎる。けど、この歳でそこまで好きになっちゃうのに少し憧れてる自分もいる。もう一回くらいそういう恋もしてみたい...かも。人生1回しかないしね。

恋って馬鹿らしい。だって、相手は本当に文字通り本当に何も考えてないんだもん。恋してる方が一喜一憂しても、相手がそれをどういう考えでしたのか頭を悩ませても、その答えは、9割くらいの確率で、"何も考えてない"のだから。

愛ってなんだろう。愛と恋ってなんだろう。どこで愛になるんだろう。それが一方通行だった時が、特にわからない。家族とかは簡単だ。でも、恋の相手は全くの他人なのだもの。全くの赤の他人にそこまで自分の気持ちを捧げられるって なんかほんとにすごいことだなあ。結局わからない、愛ってなんだ?