ホラーB級小僧

みとりしのホラーB級小僧のレビュー・感想・評価

みとりし(2018年製作の映画)
2.0
あまり脚本が上手くない
見ている途中で疑問になることが多く
映画に集中出来ないのが残念

最初に出会った看取りしの女性は
本編が始まるといなくなっている
なら
冒頭のエピソードはいるのかな?とか
孤独な老人の看取りかと思えば
老人にはちゃんと息子がいて
死に際には一緒に看取っていたり
女性の看取り士を
添い寝してくれないからと叩く依頼者
するとそんな老人は看取らなくてよいと
知らんぷりし孤独死させた話も
何を伝えたかったのかわからない…

看取り士は不条理な目に遭い大変だよ
とでも言いたいのかな?

だいたい看取り士に依頼すると
いくらぐらいお金がかかるのだろう?とか
上げたらいくつも出てくる
本編とは関係なくても
そう言う細かなことも描いて欲しかった

全体的に
表面だけをなぞった展開なので
説得力はどうしても薄くなる

因みにネットで調べたら
一日二時間で24,000円らしい
かなりの高額で驚いた
年金生活の老人には無理な気がする
本当かどうかはわからないが
ネットで看取り士の時給が
4,000円ってのもあった
病院で日夜戦っている
看護師より高くないか?

裏側は闇深そうと感じてしまった
そう誤解されないためにも
表面ばかりでなく
ちゃんと裏側を見せてくれよ

だって人の死を看取う事より
高額な賃金に目がくらんで働いている
だから内面を描かなかったのかなと
勝手な推測をしてしまうから

あとこの映画に出てくる看取り士は
みんな好い人、優しい人ばかり
まるでイメージアップしているような
感じだ
でも毎日のように
人の死に直面するからこそ
悩んだり、精神が不安定になったり
時には愚痴ったり、苛立ったり
そう言う人間らしく
苦悩する部分も画くべきだ

ちなみに老人ホームで働いている友人は
昨日まで元気だった老人が
出社すると亡くなっている事がよくあり
かなり精神面に来ると言っていました
それはそうですよね
優しい人ならなおさら悩むでしょうね

とくに最後の話は
旦那もいて
娘もいて
なのに寄り添って手を握っているのは
看取り士って
そんなシチュエーションある?
何十年と寄り添ってきた旦那よりも
最愛の娘よりも
看取り士に握って欲しいなんて事あるか?
そこまで愛される職業と言いたいのか?

なんか好きになれない

制作のバックボーンが看取り士協会らしい
だからこう言う中身の無い作品に
なるのだろう
これは良い映画とは決して言えない
ダメ映画です

個人的には
在宅医療を描いた
『痛くない死に方』と言う
映画の方がはるかに良かった