このレビューはネタバレを含みます
ずっしりと重くて、観る人を選ぶ映画。
娘の立場、母親の立場で感じ方は異なるだろう。子を持つ親には殊に身に積まされる。
8歳の時に捨てた娘が突然現れて、10日間一緒に過ごしたいと言う。困惑する母親は夫に相談して、親子の権利の放棄やその後なにも要求しない旨の書面にサインをさせて、それを実行する。
母娘で過ごす日々の中で、ふたりの関係は少しずつ変化していくが解せないのは娘の思惑。恨みの矛先を自分に向けるのか?母は苦悩する。
本音を言わせて貰えば、子供を捨てるなんて!あり得ないし、何をされても自業自得な気がする。
キャストの押さえた演技が謎を複雑なモノにさせ、観る者を混乱させる。
娘の最後の望みを叶えたとき、母の頬を伝わる涙は何を意味するのか?
私は彼女が母性を取り戻したのだと信じたい。