福之助

日曜日の憂鬱の福之助のレビュー・感想・評価

日曜日の憂鬱(2018年製作の映画)
3.4
日曜日に選んだ映画は「日曜日の憂鬱」。
憂鬱ですよ、朝から…

あらすじを簡単に:8歳で別れた母親と再会した女性。裕福で満たされた生活を送る実の母親にねだったのは「10日間一緒に過ごすこと」であった。秘密を抱えた娘の目的は…

自然に囲まれた美しい景色とは裏腹に、どんよりとして重い、嫌な雰囲気。
血は繋がってるものの、ぎこちない母娘。
これ、わかるわ。

私も生後7ヶ月で離れた母親に、26歳の時に会いに行ったけど、感動よりも何とも言えない居心地の悪さを感じてしまったんだよね。
その後も付き合いは無いんだけどさ。

8歳で母親に捨てられたキアラ。キアラはさ、何がしたいの?って序盤イライラするんだけど、それと同時になんとも言えない緊迫感があって目が離せないんだよね。

キアラはお母さんとの思い出が記憶に残っているから、ずっと待って居たんだよ。「お母さん」ってずっと呼びたかったんだよね。
お母さんが恋しくて、恋しくて、時間が止まってしまって、恋しかった分、憎しみも生まれて…

ラストには考えさせられるよ。
父に断られ、母に頼んだ訳で。

母の財力からすればもっと別な方法があったはず。それをしなかったのは娘の思いを尊重したかったからなのか、それとも8歳の娘を置いて家を出た時と同様に…多くを望んだからなのか。

この母親だから、このラストが出来るんだろうと、そう思えて仕方ないラストでした。
福之助

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