#twcn
アルゼンチンに住む完璧主義の貴婦人、アナベル。
彼女の主催する晩餐会の使用人として雇った1人の女性キアラ。
晩餐会の最中、奇妙な行動をとるキアラに違和感を覚えるが、それが確信に変わった夜。
一夜明けてキアラに合いに行ったアナベルは「10日間一緒に過ごしてほしい」と言われ・・・。
断れないアナベル。
なんとキアラ8歳のときにアナベルに捨てられた子供だった。
アナベルは夫と娘に相談し、キアラのアンティークなフランスの別荘へ。
どこかぎこちない2人のつかの間の生活が始まる。
せっかくの30数年ぶり親子水入らずだが大体の時間を別々に過ごしている。
母は田舎道をジョギングし、太陽のもとで読書。
娘は森に入って小動物を虐待していた。
しかもオカンは田舎やと思ってか、アルゼンチンの有閑マダムっぷりはなりを潜め、もうおばあちゃん!て感じ。
このキアラってイタリア語の名前の娘がですね、禁酒してるっつってなんか病気みたいなんすよ。多分精神的にもちょっと病気っぽい残酷な行動が目立つ。
そんなキアラを気味悪がりながらも、過保護な母は健在。
しかし娘の症状は悪化し、母に告げていた嘘も次々と露呈する。
あのお墓の場面はかなりショックでした・・・そうやるの?!
あんな乱暴にコンパクトにまとめるの?!
てかそれどこ持っていくの?!
そして、娘の秘密、嘘を通して、娘は態度が頑なになるが、母は娘に真意に向き合い、彼女のことを考えた行動をするようになる。
10日前までは考えられなかった。
そして意外な人が登場し、娘の真の目的を語ってくれる。
あの、湖のシーンね!!
衝撃的・・・あの母なりのけじめ、そして娘を捨てた責任の取り方かと思うと悲しすぎた。
この母親、どうも娘を捨てて有閑マダムやってる時の30年間にほぼほぼ娘や捨ててきた旦那のことを一切忘れて別の人生を歩んでいたんだと思う。
だからこそ、突然現れた、自分の人生からは一度なかったことにしたはずの人や出来事が母を10日間という短い間に集中して記憶を手繰り寄せ、お追い詰めそしてこうどうできるようになったのでしょう。
救いはあるのかないのか?
許しはあるのかないのか?
硬派な映画でした。
「さざなみ」のシャーロット・ランプリングを彷彿とさせるスシ・サンチェスが素晴らしかった。
旧
日本語字幕:石田 里英子