エイデン

アダムス・ファミリーのエイデンのレビュー・感想・評価

アダムス・ファミリー(2019年製作の映画)
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ある夜 お化けのゴメズと魔女モーティシアの結婚式が行われている最中、彼らを怪物と呼ぶ近くの住民たちが現れる
逃げまどう夫婦はグランドママの助けでその場を後にし、左手だけのお化けハンドの運転で、おぞましくて人の寄り付かない家を探しに向かうが、ニュージャージー州にやって来たところ、道路に佇んでいた人を轢いてしまう
夫婦が大喜びで確認すると、轢いたのは犯罪者専門の精神科病院から逃げ出した巨漢ラークだったと判明
夫婦はラークを執事にし、近くの丘にあった精神科病院を宿に決める
そこは既に廃墟で、不気味で得体の知れないものが住み着いており、一目で気に入った夫婦はそこを自分達“アダムス一家”の屋敷に仕立てるのだった
それから13年後、ゴメズとモーティシアは、ウェンズデーとパグズリーという子ども達にも恵まれ、外界から隔絶された不幸せて充実した日々を送っていた
そんな中、13年ぶりに親族が集まる大事な儀式“マズルカ”に向けて剣の練習を強いられるも爆弾に夢中なパグズリーに頭を悩ませるゴメズは、訓練のため兄のフェスターを一足先に屋敷に迎えることに
しかしフェスターの話を聞いたウェンズデーは、最近聞こえてくる妙な音のこともあり行ったことのない外の世界への興味を持っていく
その音を立てていたのは、丘の下にある新興住宅地に住む少女パーカーだった
パーカーは怪しげな屋敷の存在を母のマーゴに訴えるも相手にしてもらえない
マーゴは家の内装デザイナーとしてテレビ番組でも活躍しており、この新興住宅地も番組の企画で彼女が1から作り上げたものだった
マーゴは「普通」であることをテーマに、この住宅地づくりに心血を注いでいたのだ
そんなある日、アダムス家にマーゴが撮影に使っていた風船や紙吹雪が流れ付く
屋敷を覆っていた霧が晴れたこともあって、丘の下に住宅地があることに気付いたアダムス一家は、挨拶に向かうことを決める
その一方でマーゴも丘の上にアダムス家の屋敷があることにとうとう気付いてしまう
不気味極まりなく景観を損ねると考えたマーゴは、何としてでも屋敷を「普通」にしようと目論むが・・・



チャールズ・アダムスの漫画『アダムス・ファミリー』を原作にした3Dアニメーション映画

実写のイメージ強いので違和感あるけどキャラクターデザインはわりかし原作寄り
いつも通り不気味で愉快な世界観は顕在なので、全く知らない人でも親しみやすいかな

普通じゃないお化けの家族のおかしさが魅力な作品ではあるけど、今回はその普通を大きなテーマにしてるのも特徴
世間に対する普通さ
伝統に対する普通さ
などなど、普通であることを求める世間に対し、思いっきり普通じゃないアダムス一家を通して多様性や価値観のアップデートを説く
それ自体は良いんだけど、相対的に『アダムス・ファミリー』らしい毒のあるブラックな笑いが控えめになってるのがややアンマッチに見えてしまうかな

とはいえコミカルでハチャメチャな楽しさや、豪華な声優陣の熱演もあって、アニメ作品としてのクオリティは良いので観ましょう
何か頭長いウェンズデーも可愛いぞ
エイデン

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