たけちゃん

ランボー ラスト・ブラッドのたけちゃんのレビュー・感想・評価

5.0
俺の心は、たった一つの家族と共にあった……


エイドリアン・グランバーグ監督 2019年製作
主演シルベスター・スタローン


観てきましたよ、ランボー!
もう、サイコーでした((*´∀`)♪♪Year!!
いっぱい語りたいけど、ネタバレは嫌だよね。

ストーリーやネタバレにならない話だけ語りますが、それすらいらない方は、スルーで( ̄^ ̄ゞ





今作のタイトルは「Last Blood」です。
直ぐに気づくことですが、これは「ランボー」の第1作のタイトル「First Blood」に対応しています。原作小説「First Blood」の邦題が「一人だけの軍隊」なので、ランボーのことも「一人だけの軍隊」と称されるんです。
今作でも、その"一人だけの軍隊"っぷりは健在で、凄まじかったですね。

で、映画としても色んなところで、第1作と対応しています。例えば、洞窟と地下トンネルとかね。でも、このへんを書いちゃうとネタバレになるので、見て確かめて!としか言えない。


ストーリーに関わる話ではないところで書くと(それでも関わるのかなぁ……)、ランボーって、これまで、自分から求めて戦ったことがないんですよね。

1作目は、それこそ、戦友を訪ねていったら、土地の警官たちに理由なき罪で留置場に入れられ、そこから逃げ出す中で戦闘となっていったものです。全くランボーに非は無かった。

2作目「怒りの脱出」は、前作の罪で服役中のランボーが恩赦と引き換えに、ベトナムに残っている捕虜を救出する話。

3作目の「怒りのアフガン」は元上官のトラウトマン大佐がアフガニスタンでソ連軍の捕虜となったことを知り、救出に向かうストーリー。

前作「最後の戦場」は、タイで隠遁していたランボーが、隣国ミャンマーが迫害していたカレン族と、そのカレン族を支援するために現地に案内したNGOが捕らえられたことで、彼らを救出するストーリー。


分かります?
ランボーって、自らが動機となり戦闘を行ったことが無いんですよ。いつも最初は断るのに、誰かを助けるためや、追い込まれて、守るため、自衛のため、止むに止まれぬ理由で戦ってきたんです。

でも、前作の最後で、愛する者の所に戻るサラの姿を見て、自分も家族のいる土地へ戻ることを決意するんですよね。続編は要らないと思われた良いエンディングでした。

それが今作に繋がっています。
そこから10年過ぎてのストーリー。
オープニングで、レスキューボランティアをするランボー。贖罪のためか、今も人を助ける仕事をしている。
でも、救えない命に葛藤するランボー。

このオープニングのストーリー、アメリカではカットされていたらしいです。それではランボーの今の心が分からないわ。

故郷アリゾナで、古い友人のマリアと、その孫娘ガブリエルと、家族として暮らすランボー。
幸せな暮らしが続いていたのに、それが奪われる。
愛する者を失う痛みから、隠していた怒りを爆発させて、自ら復讐の鬼となり戦う姿が描かれました。
だから、今作のランボーは修羅です!
容赦ないです!
紛うことなきR15+映画ですから。

どの場面も凄まじいのですが、ラストのゲリラ戦は、これぞランボー。準備の段階からワクワクが止まらない。そして、期待通りに炸裂!これってアクション映画の最高傑作と呼んでいいのでは?
しかも、アクション映画なのに、切なくて……
僕は文句無しの満点です( •̀ω•́ )و✧






さて、音ネタ💩ウンチクンです!

これ程、明確に戦略として使われた音楽は、あえて語る必要もないほどですが、サイコーな使い方でしたので、やっぱり語ります(ˆωˆ )フフフ…

ランボーが地下の部屋でPTSDに苛まれながら、1人聴く曲はドアーズの「Five To One」です。

この曲はドアーズの3枚目のオリジナルアルバム「Wainting For The Sun (邦題:太陽を待ちながら)」収録曲。アルバムは1968年の発表ですから、当然、ベトナム戦争の時期と一致するわけです。

ドアーズと言われれば、誰しもが「地獄の黙示録」で使われた「The End」を思い出しますよね。
あちらは1stアルバム収録のラスト・ナンバー。
このアルバムからのシングル「ハートに火をつけて」が全米チャート1位になりましたが、3枚目の「太陽を待ちながら」からのシングル「Hello, I Love You」がドアーズ2曲目のナンバーワンヒットとなり、アルバムも初のNo.1となり売れました。きっと、ベトナムで仲間と聴いたというサイドストーリーがありそう。

この「Five To One」の歌詞が、また、映画の場面にぴったりで、抜群の使い方でしたよ。

"5対1だよ、ベイビー
誰も生きては出られないさ

お前らの楽しかった日々も、もう終わりだ
夜が近づいてるぜ……"
みたいな感じなんですよ。

これが爆音で流れたら、怖い😱






最後にネタバレですが……。
エンドロールで、ロッキングチェアに揺られながら、ランボーの過去映像が流れます。これは泣けた!
それはランボーの亡き父のようであり、同時に、彼の見た走馬灯のようにも見えましたよ。
さようならランボー、ということです。゚( ゚`ω´ )゚。
素晴らしい映画でした。



追記:2020年7月5日シネプレックス旭川4DX吹替版

は~い、おかわりしてきました~\(^o^)/
今度は4DX吹替版。
サイコーでしたね!

4DXは楽しいと思っていましたが、やはり文句なし!オープニングの災害ボランティアの場面、濡れる濡れる(笑)。今回は夏なので、濡れる気満々でしたが、満足しました(ˆωˆ )フフフ…

そして、吹替版でもある。
いやぁ、ささきいさおさん。良かった!
スタローンの本当の声じゃないかというほど合ってた( ˘ ˘ )ウンウン


これで、字幕・吹替の両方見たし、満足満足!