もう１つの当たり役【ランボー】⑤
◆原題: 『Rambo: Last Blood』
◆監督: エイドリアン・グランバーグ
◆敵勢力: メキシコ・マフィア
◆作品のテーマ:
メキシコマフィアへの復讐
〈見処〉
①作品に反映する時代背景【2019年】
◆社会環境:
・トランプ政権(共和党)
・本作製作時はコロナ禍に在らず。
◆映画界:
・戦争映画は『アメリカンスナイパー』『ゼロダークサーティ』などの実話ベース作品が中心に。
◆S.スタローン:
・『大脱出』シリーズを製作。
・また、『クリード』ではアカデミー助演男優賞ノミネートとスター俳優としてのステータスは回復基調に。
②本作は『ランボー』？
・前作ラストにて、故郷アリゾナ州の牧場に戻ったランボーは、友人家族と同居し、
穏やかな余生をを送っていたが、家族同様の娘が、メキシコのマフィアに拉致され、国境を超え救出に向かう…
・１作目から37年が経過。前作までは社会問題や政治課題を題材とした「戦争映画」であったが、本作は家族救出を目的としたクライムアクションに変貌。
・過去作品との連関性は終盤のゲリラ戦とエンドロール程度。本作におけるランボーの暴力性は激しく、キャラクター変更がされたと思うくらいだ。
・残虐シーンは『SAW』を思わせるくらい直視出来ない場面も多く、本作をランボーとして製作しなくても良かったのでは？と思わせる作品。ランボーには、人知れず穏やかな晩年を過ごしてもらいたかったなと感じました。
