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ザ・ウォーターのhorahukiのレビュー・感想・評価

ザ・ウォーター(2018年製作の映画)
2.7
水の中に住んでる古の化物が、人間を白目にしたり瞬間移動させたりオモチャにして遊びまくるモンスターホラー。

フィルマには上映日の記載ないけど、今年9月ごろに劇場公開された作品です。行くかどうか悩んだんだけど、あまりにも評価低いしジャケ画像にも全く惹かれなかったんでスルーしました。ナイス判断!笑

あらすじ…
両親を亡くした主人公サラは幼馴染のウィルのマンションに遊びにやってきた。そのマンションににはウィル以外にも4人の若者が住んでいた。その晩、集まってプールサイドでバーベキューをしていると無口な青年アレックスが「ここは危険だから帰れ」と言い始め…。

過去に少女の失踪事件があったんだけど、それは水のあるとこならどこでも現れるモンスターが原因だった。そのモンスターに主人公たちも襲われちゃうというお話。同じく今年公開された『溺殺魔セバスチャン・ドナー』みたいな内容ですね。

ただ本作の場合は演出が表層的で薄っぺらい。まずプロローグ。良く言えば簡潔に化物の存在と過去事件の顛末を観客に伝えるシーンになってるんだけど、味気なさすぎて、ただただ何となく他の映画でもこういうのやってるから真似して入れて見ました的な雑さを感じる。

日常的に身の回りにある「水」というありふれた存在が恐怖を生み出す源へと変わっていくような見せ方もできたはずだし、避けようのない「水」への恐れが人を追い詰めていく怖さについても表現しようともしてない。『溺殺魔』ではしっかりと意識してただけに残念な気持ちが強くなってしまう。

キャラのひとりがギリシャに行ったり(ここだけPOV)、良く分からん人の殺害に化物利用したり、誰が化物?的な展開があったり、神話を絡ませたりと、製作陣がやりたかったことを盛り込むだけ盛り込んだけど、それぞれが浮きまくっていてうまく混ざり合ってない印象を受けました。

でもPOVのとこは結構好き。なぜひとりだけギリシャに行ったのかが後からわかるわけですが、ギリシャとアメリカの距離を隔てたやり取りは緊張感と絶望感があって楽しめました。

原題にもなってるネレウスはギリシャ神話に出てくる海神らしいですが、穏やかな内海を神格化したとかwikiに書いてたけど、映画の中では悪の権化みたいだったような。ネレウスのそういう逸話もあるんかな。神話詳しくないから良くわかんないけど…。

このスコアで今のところフィルマ最高得点っていうのが笑える…(^_^;)
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