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モニタリングのharuのレビュー・感想・評価

モニタリング(2017年製作の映画)
3.0
監視されるエリート。

エリートとビンボー人がきっちり分けられた世界。アレクサンダーは優秀なエリートとして、家族と裕福な生活を送っていたが、彼のとある行動が「最適な人間」から逸脱しているとして、ライフガイダンスと名乗る組織から再教育を受けることに。いちいちストーキングしてくる彼らにうんざりしたアレクサンダーは、彼らへ反発を繰り返す。

エリートがビンボー人を監視するのではなく、エリートが監視される側というのはおもしろい設定だと思いました。自由がないのはエリートの方なのに、楽して稼げるこの生活を守りたいがため、エリートは必死でエリートであろうとします。
ところがほんのりコリン・ファース似のアレクサンダーは、そもそも他のエリートとは違って、最初からわりと反骨精神丸出し。ビンボーから這い上がってきたんですか?って感じでしたが、どうもこの世界ではエリートからビンボーへの降格はあっても、ビンボーからエリートへの昇格はなさそうなので、アレクサンダーは正統な選ばれし者のようです。しかしある日彼のある行動が「エリートに相応しくない」と判断され、再教育が始まります。ここで普通のエリートなら、とりあえず表向きは良い顔して適当にやりすごしそうなもんですが、なぜかアレクサンダーは初日からあからさまに嫌な顔。彼は世渡りが下手というか、能力はあるのに出世できないタイプとお見受けしました。
雰囲気はかなり好きなんですが、お話自体が難しく消化不良。本当の幸せに気づくとかではなく、世にも奇妙な物語系?
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