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THE GUILTY/ギルティのkuuのレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
4.2
『THE GUILTY/ギルティ』
映倫区分G.
原題Den skyldige.
製作年2018年。上映時間88分。

電話からの声と音だけで誘拐事件を解決するという、シンプルながらも予測不可能な展開の丁抹(デンマーク)産異色サスペンス。
リメイク版『The Guilty(原題)』はジェイク・ギレンホールが緊急通報指令室のオペレーター役を演じ、本年11月にクランクインとのこと。

過去のある事件をきっかけに警察官として一線を退いたアスガーは、いまは緊急通報指令室のオペレーターとして、交通事故の搬送を遠隔手配するなど、電話越しに小さな事件に応対する日々を送っている。
そんなある日、アスガーは、今まさに誘拐されているという女性からの通報を受ける。
車の発進音や女性の声、そして犯人の息づかいなど、電話から聞こえるかすかな音だけを頼りに、アスガーは事件に対処しなければならず。。。

電話音声のみで、作中、実際におこってる状況が目で認識できないのに、ようもこない主人公と視聴者の空想妄想をかきたてさせるなぁ。
そないや点では、十分サスペンス機能を果たしてる。
ただ、再視聴でこの作品を楽しんで観れるかって云われたら難しいやろけど。。。
映画で描く物語やのに、本来、映画に必要不可欠の映像を削ぎ取るような作りで、シンプルやしわかりやすい物語でもあるし、サクッと観れるんかなぁ。
再生ディバイスに映り続けるとるんは、主人公アスガーただ一人。
彼の疲れゆく表情や、落ち着きを失くす苛立ちや不安、そして絶望とかまでをもうまいこと見せてくれた。
俳優と監督の息があってたんやろな。
今作品は主人公のみの映像で、他をシャットダウンしてる状況は観てる側に常時、空想妄想させ、主人公の緊迫感が移ってくる。
主人公とタイムリーで状況を把握していき、考がえを整理して思考を巡らせる。
空想好きの小生は受話器の向こうの声から人となりをイメージしたり色んな状況を思い描いた。
これは、観る人の数だけの形があるやろし、空想好きにはオモロイ作品やと思います。
これだけ観客の想像を揺さぶり、放り投げとるのに筋書きがチャンした脚本に脱帽かな。
善き脚本でオモロイし、観てる側の多くを誤った方向に導いてドカァーンっと落としてくれるオチも素晴らしい。
余談ながら
小生も主人公がはめとる時計(CitizenEco-Drive PromasterDiverの200M)と同じの持ってるし、嬉しくなったなぁ。
最近はあまりはめてないけど。。。
kuu

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