Monisan

THE GUILTY/ギルティのMonisanのレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
4.1
観た。

これは企画、脚本が秀逸。

訳があって警察の通報電話を受ける業務についているアスガー。適度に捌く姿はスマートに見える。
そこで事件が発生し、ここからは観ているこちらもアスガーと同じ条件で、リアルタイムで事件を体験する。
北部の通報センター、通報者、元上司等、限られた人との会話でしか状況を把握出来ないもどかしさ。良き緊張感。

徐々に電話対応の範疇を超えていくアスガー。イラつきも見せ、事件とは別で彼の抱えている問題も見えてくる。

6歳9ヶ月のマチルダを不憫に思い、更に暴走し始めるアスガー。奥さんに出ていかれている事も分かる。

事件は進行し、想定外の展開になり、観ているこちらも前のめりになっている分、アスガーと同じ表情になってしまう…

最後も良い裏切りもあり、収束する。
でもあなた告白した罪はなかなかの問題よ、アスガー。笑うと可愛い顔してんのに。

とてもキレがいい映画。
予算をかけなくても、良いアイデアさえあれば良い映画が作れるんだ、という勇気をもらえる。

声だけの登場人物の顔や仕草、いる場所の情景などを思い浮かべながら観れる所もこの映画の良さ。観ている側の想像力も利用して作られている。自分はイーベンは赤毛のイメージで設定して観ていた。


グスタフ・モーラー、脚本・監督
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