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THE GUILTY/ギルティのバロウズのレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
3.4
緊急通報コールセンターに勤める主人公アスガーの元にかかってきた一本の電話をめぐるサスペンス。
カメラはコールセンターからほとんど出ず、主人公の顔のアップを中心にしており、ワンシチュエーションモノに近いですね。監督や撮影の技量や俳優の演技力に注目できる作品になってます。

正直最初は電話を受けてあれこれアドバイスするだけで少し退屈な印象を受けたのですが、コールセンターのオペレーターという立場を利用し、事件の真相に迫っていくにつれて勢いを増していく。
電話の主は何者か?通報者は今どこに?犯人は誰か?どのようにこの状況を切り抜けるか?など、中盤から終盤にかけての緊迫感溢れる電話でのやりとりには思わず手に汗握りました。タイトルの「The Guilty」が何を意味するかも考えさせられます。

ただ約90分をほとんど一人芝居で乗り切った主人公の演技は確かに素晴らしかったのですが、話としてはそれほど新しいものでもないし、序盤から伏線張りまくってるので「だいたいこんな感じなんだろうなあ」というのが割と早い段階で分かってしまうので、ネタばらしとかどんでん返しの衝撃はわりと薄く感じました。
人間第一印象で判断しちゃダメ、というのが教訓でしょうか。

去年の「search/サーチ」でも思いましたが、やっぱりこういった斬新な手法を取り入れた作品だとどうしてもストーリーは凡庸になりがちなんでしょうか。
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