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CLIMAX クライマックスのyksijokiのレビュー・感想・評価

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)
3.6
映像体験として普通に面白いというか異様な映像を観ているという感覚を最後まで持つのでこれがLSDなのか、、という感想。自分がおかしいのか周りがおかしいのか判別がつかなくなる様を見事に映像に落とし込んでいて体感したことのない映像を見ているという感覚が強かった。

冒頭に各参加者のインタビューが入ることでドキュメンタリー調になっている。各人の関係性や意気込み、ドラッグへの考え方などを尋ねていく。少々人物が多すぎて情報過多になるが物語上全く影響がなかった。

その後のダンスシーンの迫力は凄くて普通に見入ってしまった。結構長かった気がするけどそんなことを感じさせないし、ソロダンスも含めて即興性と創造力が詰まったシークエンスだった。

そこからある起点までの長回しのパーティー描写が結構長くて、若干飽き気味にはなるものの、思った通りの展開になっていってから起こっていることとカメラワークの巧みさにかなり引き込まれたし、最後の方は劇場でみてたら多分気持ち悪くなってたと思う。TVサイズでもちょっと気持ち悪くなるぐらいの感じがあった。

そっからはストーリーというよりは事象をワンカットで撮り続けるような演出、カメラワークで各々が狂っていく様子を鮮明に捉えていたと思う。

最後の方はもう何が何だかという感じで、それを表現する映像の見せ方とギミック的手法にはびっくりした。何見てんだろうという感じを総じて感じてきて、これがギャスパー・ノエが見せたかったものかとあとから気付かされる感じ。
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