KnightsofOdessa

CLIMAX クライマックスのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)
5.0
[観る地獄、聴く地獄] 100点

この世に地獄があるとしたら、その蓋を開けるのはLSD入りのサングリアなのかもしれない。インタビューによるキャラクターの導入、極端な長回しによるダンス→打ち上げの連続性が提示するオンとオフの切り替え、そして矢継ぎ早に繰り出される固定ショットの会話でオフになったスイッチがLSDによって無理矢理オンに切り替わっていき、オンから戻せなくなった一同を最終的に地獄が迎えに来る。カメラマンもLSD入りサングリアを飲んだのか、はたまた我々まで地獄に到着したのか、カメラまで回転を始め、昏倒したダンサーたちを舐めるように写す。まるで天国に堕ちないように、地獄の大地にへばりついたかのように。

よく見ると最初のダンスシーンで画面の右端にティトくんが少しだけ登場しているので(踊り方超かわいい)、二回目以降観る人は注意して観察するように。
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