タイレンジャー

CLIMAX クライマックスのタイレンジャーのレビュー・感想・評価

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)
4.0
鬼畜監督ギャスパー・ノエが『テラスハウス』を撮るとこうなる、みたいな(笑)。

僕が思うに、本作と恋愛リアリティ番組『テラスハウス』の共通点は下記の通りです。

・ひとつ屋根の下、若い男女たちが共同生活

「素人と芸能人の中間のような出演者」を起用しているのが共通してますね。本作ではソフィア・ブテラ以外は演技経験のないダンサーばかりを起用しており、「手が届きそうな」人物たちによるリアリティを醸し出しています。とは言ってもみんなそれなりに容姿は良いんですけどね。本作は男女22人なので、人数過多ですが。

・限定空間で入り乱れる愛憎劇

若い男女たちが共同生活しちゃったら、そりゃ〜もう色々ありますって!観客の覗き魔的な好奇心をグリグリと刺激する要素がタップリです。今夜はあいつとヤリたいとか、お腹の子は誰の子か分からないとか、収集のつかない人間関係が展開されます。

・「台本がない」

『テラスハウス』はこの点が色々と批判されていますが、建前としては「台本なしのリアリティ」というコンセプトでやっています。本作もまた大まかな展開だけ決めておいて、台本無しのまま、演技経験のないダンサーたちによる即興で細部を作り上げていったそうです。

(こじつけですが)以上の共通点があることから、ギャスパー・ノエが「これが俺のテラスハウス」と言ったかどーかは分かりませんが、本当にそう見えてくるから不思議です。