MikiMickle

ハロウィンのMikiMickleのレビュー・感想・評価

ハロウィン(2018年製作の映画)
3.7
「ハロウィン」といえば、1978年 ジョン・カーペンター監督によってこの世に生み出された素晴らしき殺人者マイケル・マイヤーズ“ブギーマン”の、素晴らしきホラー映画です‼
その後シリーズは続き、ロブ・ゾンビ監督によるリブートも2作作られ、未だ根強い深い人気があります‼

今作は、ハロウィン生誕から40年。シリーズ作を全部ぶったぎって、第1作目のきちんとした正統な続編として作られたという、ファンにはたまらない作品‼‼ そりゃもう、楽しみで楽しみでっっっ‼‼ 前売り買って準備してましたよ♡

監督は、デヴィット・ゴードン・グリーン。愛おしいロードムービー「セルフィッシュ・サマー」や、アホくさいけれども愛情のあるコメディーの「スモーキング・ハイ」などの素敵な監督。ホラー映画とは違う分野の監督の起用にはビックリはしたけれど、逆に素晴らしかったです‼

ストーリー。
舞台は、2018年。マイケルのインタビューを行うために彼が収容されている精神病院に向かうジャーナリスト2人から始まる。収容されて40年間、マイケルは一言も声を発せず生きてきた。そんな彼にあのマスクを提示する2人… マスクを見ずも、その場の空気は異様なものに変わっていく……
そして、ハロウィン当日、彼は移送される事になるのだが…
一方で、彼に執拗に追い回された若き女性ローリー(ジェイミー・リー・カーティス)は、年老いてもなお、いつかまた襲って来るであろうマイケルの襲撃に備えていた…… その妄想に人生の全てを費やし、家族を半ば失っても…

まず、オリジナルはもちろんのこと、シリーズにも敬意を表している続編である事は間違いない‼
ただ単に、無口な覆面マイケルがまた来た‼とか、ローリー役のジェイミーリーカーチスや警官がオリジナルメンバーであるとか、長年マイケルに携わってきたルーミス氏の後釜が…とかのヨダレものの嬉しさだけでなく、
何故にマイケルがローリーやその家族を執拗に襲うのかという謎の部分の怖さがきちんと表されていて‼ オリジナルの「何故?何故襲われる?」の恐ろしさがしっかりと描かれているのが素晴らしい‼

ブギーマンと呼ばれる以前の“The shape”であった姿そものも。
不気味で道理も倫理も理由もない、ただただ純粋な悪であり、 恐ろしき悪であり、理解し難き孤高の美しき殺人鬼であるマイケルの姿に感無量になる。この姿を見れるだけで嬉しい。
その一方でローリーの苦難と強さも描かれており、家族との葛藤や憤りや怒りやわだかまりや愛情や強さが徐々に表れていく…家族を惨殺 したマイケルとの対比と同調も感じる事が出来き、そこに違う意味での怖さも感じる。それもまた面白い部分のひとつでもあった。似て非なるものであり、違いながらも繋がるカルタシス…
まさにマイケルとローリーの一世一代の対決には、目を見張るものがあった‼‼ 過去に何度も対峙してはいるけれど、今作では40年振りという設定なので、力も入る‼‼

そして、それを彩るジョン・カーペンターの楽曲の数々‼ あの音楽がっ‼ 鳥肌が出る程だった‼‼ カーペンター監督の音楽は常に素晴らしい‼

全体的に、古きよきスラッシャームービーの中でも一流の名作であったあの雰囲気をそのまま描いていたと思う。描写はミニマムに抑えつつも、飽きさせないタイミングで緊張感も持続し、スプラッターではないプチ血みどろも交えつつ、本質をきちんと描いていた。
「ハロウィン」及びマイケル・マイヤーズの良さは、“異様なストイックさ”だと思っている。殺 し方にしても、演出の魅せ方にしても、非常にクールでストイック。ローリーも同じく。音楽で言うなら、ワシントンハードコアのストーレートエッジのような、邪念を取払った格好良さがマイケルとローリーなのだと思う。
ストーリーの2転3転する面白さもあるし、それ以上にマイケルとローリーの終わりなきクールな戦いが見れたので、最高の夜だった♡
MikiMickle

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