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ユーロクライム! 70年代イタリア犯罪アクション映画の世界のHKのレビュー・感想・評価

3.0
1970年代にイタリアで量産されたB級クライム・アクションの盛衰がわかるドキュメンタリー。
アマプラでみつけたので、先日観た『死神の骨をしゃぶれ』つながりで鑑賞。
ユーロと言ってますが、ほぼマカロニ(イタリア製)です。

イタリアではPoliziiesghi(ポリチエスキ)と呼ばれ、主に警察とギャングがドンパチする映画の代名詞なんだとか。
中でも上記『死神の~』や『黒い警察』『イタリアン・コネクション』『殺人捜査』『狼の挽歌』他が名作として知られています。

とにかくフランコ・ネロ、ヘンリー・シルバ、ジョン・サクソンらがインタビューを受けてしゃべるしゃべる。

70年代に入り下火になったマカロニ・ウェスタンに代わり、『ゴッド・ファーザー』『ダーティー・ハリー』『フレンチ・コネクション』など当時大ヒットしたアメリカ映画をパクって低予算で制作したのが始まり。
意外なハリウッド・スターが出演している例も少なくありません。

資金不足であちこちから金を集めるから合作が多いとか、イタリア語やスペイン語を後から声優が英語で吹き替えていたとか、ハリウッド俳優の出稼ぎはけっこうイイ稼ぎだったとか、実弾使ってたとかいろいろな裏話が丸2時間以上タップリ聞けます(長すぎ)。
吹き替えなのでセリフは覚えずに1~10まで数字を読み上げてたら、アフレコでたいがいごまかせたというウソのような証言もあり。

インタビューされてる中にクリス・ミッチャムがいてビックリ。
先日、父親のロバート・ミッチャムが主演の『サンダウナーズ』を見たばかり。
いつ頃からか見なくなったと思ったら、こちらの世界で活躍してたんですね。
若き日の『サマータイム・キラー』の面影はもはや無く、言われなきゃわかりませんでした。

ブーム(?)の終盤はマカロニ・ウェスタンと同じくコメディ化していったというのも面白い話。まさに歴史はは繰り返す。
そしてどちらの終盤もテレンス・ヒルとバッド・スペンサーのコンビ作品がヒットしていたというのがまた面白い。
HK

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