愛のバカヤロー!
睡眠、飢餓。
足りなさを感じる時、人間は誰しも苦しい!
水分、栄養、ビタミン、
んでもって
「愛情」
つらいのは痛いほどわかる。
生まれつき、人には天分があるという。
教えもしないのに。
習いもしないのに。
勝手に興味をもち勝手に研鑽し始める!
僕が幼稚園児だった頃、エロに目覚めたがのごとく(チゲー笑)
エルトン少年は音楽に興味を持ち、開花し順風満帆ミュージシャン人生のスタート!
ってなワケない…。
涙なくして観れない。
天才エルトンの苦難の人生劇場。
理解力のない両親から受ける理不尽で無理解な放任主義、かつ潔癖主義な子供に対する無関心。
洞窟に吹きすさぶ寒風の如き、染み渡る圧倒的孤独感。
んで両親の不仲。
冷えきった家庭環境。
不仲な両親の愛の結晶、カスガイになれないエルトン少年の永遠に届かぬ想い…。
「僕はいらない子なのかな?」
キツイ!キツすぎる!
涙枯れ果てるわ。
エルトンはハグしてほしかっただけなんだよね。
少年時代のエルトンが西川貴教にチョイ似なのは少しウケた(笑)
ここで終わったら、アタシもあるあるー!な、よく聞く話だが
そこからの苦難たるや…。
「若ハゲ」+「ゲイ」
なんすわ。
マイノリティオブマイノリティ。
天才ミュージシャンだから
そういうの許されるんじゃね?
って少しでも思ってた俺を許してくれ、エルトン先生。
ってか、本作ってエルトン伝記映画の皮を被った薄毛ムービーなんよねコレ。
薄毛の辛さは人それぞれだなんて、どこかの誰かが考えた与太話。
エルトンだって皆と同じようにつらい。
悩んでる辛さを他人に悟られることもつらい。
気にしてる自分ってのを完全否定。
言葉にならない想い。
想いは所作、服装に現れる。
その想いは奇抜なステージ衣装に昇華されるワケだ。
徐々に、わからないくらい徐々に。
薄毛を進行させていく本作の演出力。
妙にリアルなんだわ。
自信を失い視点の焦点の定まらないフラフラした足元のゆるさ。
アデランスやリーブ21やら協賛してんじゃね?って勘ぐるくらいなレベルで魅せてくる人生の闇。
ハッキリ言おう。
圧倒的才能よか、商業的成功よか俺は髪が普通に生えてたほうが幸せだ!
圧倒的「毛髪」の足りなさ…。
だからこそ曲が研ぎ澄まされる(はず!)。
コンプレックスのダブルチーズバーガー!ならぬ
海鮮丼状態のエルトン。
って思うじゃない?
んでもって「ゲイ」なんです(ワオ!)。
本当の愛を永遠に知ることのできない(という酷い罵りシーン有)。
隠しても隠しても隠しきれない
ゲイとしての性癖。
本作でのセクシー描写によるとエルトンはウケではなくセメのようである !
とかどーでもイイワ!
ゴメン、エルトン。
しかも裏切られるとか…。
愛しのマネージャー(いけ好かないクソヤロー)に裏切られられたと同時に激しく薄毛が加速。
なんというか。なんというかよぉ…。
まさに人生の壁。
始めてエルトンの曲を聴いたのは三十年前。
昨日の事のように思い出す。
音楽のこと、何も知らなかった僕でもわかる
「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」
の驚異的なイカれ具合(もちろんイイ意味で)。
どう考えてもシラフじゃない(いわずもがなイイ意味で)。
その裏には、こんな悲しき人生劇場が隠されていたとは…。
知ってたツモリな恥ずべき僕。
芸能人ではない。
ミュージシャンでもない。
音楽家!
芸術家ってカテゴリーがドンピシャハマる数少ないモノホン。
どこまでも追い求めてしまう成功と刺激を観てると足るを知る事の大事さを身につまされました。
あと、ゲイマネのキャラがたちすぎてて頭クラクラしました(笑)