正直なところ期待してたほどではなかった。
やっぱりミュージカル映画は劇場で観ないと良さが伝わりにくいですね。
エルトン・ジョンご本人がまだ健在で、制作にも携わってるところが伝記映画として異色と言えます。
そのせいか本人視点の描写のみで進行するので、周囲が彼のことをどう思っていたのか実際にはわかりません。
なかでも近親者などもっとも近しい人々の一方的な扱いが顕著で、映画化にあたってもめたりはなかったのか気になりました。
物語前半は大掛かりなミュージカルシーンが多く見応えがありました。
エルトン・ジョンになっていく過程も丁寧に描かれていてサクセスストーリーとして楽しい。
ストーリーが進むにつれて孤独感にさいなまれ自暴自棄になっていくのはまぁよくある事で、あまり心を動かされることはありませんでした。ここに周囲の人々の客観的な描写が少し欲しかったかな。
両親やマネージャーなど悪役の印象が強いけど、実際には愛されていたんじゃないかなと思わなくもない。幼い頃にちゃんと才能を見出してもらい、その後も個性を尊重されてたように見受けられます。
ちょっとエルトンが空回りしてる感じが強い。天才にしか理解できない世界でしょうか。
あの名曲ユアソングが出来上がる場面は最高に素晴らしかったです。2人の天才が作り上げる美しい世界。
この映画で一番大切に描かれているのが作詞家バーニーであるのがいいですね。エルトン視点の最たるものかな。
ロンゲのジェイミー・ベルがかっこいいんだなこれが。他にもロンゲがいっぱい出てきて眼福でした。