ゆいはん

キングダムのゆいはんのレビュー・感想・評価

キングダム(2019年製作の映画)
4.0
紀元前245年の春秋戦国時代。中華の西にある国の秦に、戦争孤児の少年である信(山﨑賢人さん)と漂(吉沢亮さん)の2人がいた。2人は天下の大将軍になることを夢見て、毎日剣を交えていた。そんな中、漂は王室の大臣である昌文君(高嶋政宏さん)に目をかけられ王宮に仕えることに。天下の大将軍になることを夢見て、別々の道を歩むことになった2人。だがある夜、信が物音をして小屋の扉を開けるとそこには瀕死の状態の漂がいた。そして漂から王の弟である成蟜(本郷奏多さん)が反乱を起こしたと聞き、漂からとある地図を託され漂は息絶えてしまう。信は漂から託されたその地図と剣を持ち、指定の場所に向かうのだが、そこには漂と瓜二つである秦国の王である嬴政(吉沢亮さん)がいた。

原作を読んでから映画を鑑賞。吉沢亮さんの嬴政と漂、長澤まさみさん演じた楊端和、大沢たかおさん演じた王騎が漫画からそのまま飛び出たぐらい再現度が高すぎてびっくり。

吉沢亮さんが若き王の嬴政、戦争孤児の漂を見事に演じ分けていてすごかった。特に嬴政は王というのもあり、強い意志を感じさせてくれる目の表現力が素晴らしかった。

長澤まさみさん演じた楊端和はもうさすがの一言。美しさと強さ、そしてカリスマ性を兼ね備えた楊端和を見事に演じきっている。アクションシーンも迫力ある動きだったし、長澤まさみさん以外の楊端和がもはや想像つかない。

大沢たかおさん演じた王騎はあの独特の話しかたをどう表現するのかすごく気になっていた。が、心配無用なレベル。王騎ならではのあの話し方や笑い方も、大沢たかおさんが完璧に表現していた。想像通りの王騎がそこにいた。

実写化作品は批判的な意見が多い中、この作品はかなり成功しているほうだと思う。原作者の方も脚本に関わっているというのが大きな決め手かなと。原作のセリフやシーンも、映画で忠実に再現されているのがすごくよかった。

今回の映画では原作の5巻までだが、映画という限られた上映時間というのもあり、物語のテンポもちょうどいいと思う。原作自体はとても長く、5巻以降にも主要キャラクタ-も出てくるため、ぜひとも続編を観たい。
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