あーさん

キングダムのあーさんのレビュー・感想・評価

キングダム(2019年製作の映画)
-
いやー、なかなか見応えのある作品だった。
楽しめた!

原作未読なのでなんとも言えないけれど、人気漫画の実写化としては、成功例ではないかなぁ。。

紀元前245年、春秋戦国時代の中華 西方の国・秦が舞台となれば、世界史好きには掴みはOK!

まず、キャストが絶妙にマッチしていたのだろうなと。
ネットで漫画のキャラと映画のキャラが比較されているのを鑑賞後に見たけれど、やはり俳優陣がかなり上手く寄せている感じがした。

皆さん諸手を挙げて褒めている王騎役大沢たかおの役作りは、不意を突いてくるものがあって予想外の面白さ!そっちか?!
山﨑賢人がトーク番組で"大沢たかおさんが、とある焼肉店の赤身を全部食べてしまった"と言っていた(多分ネタ)が、その言葉通り体はバッチリ仕上がっていた!
クセになりそうなキャラも相当インパクト強かったけどね。。笑

他に印象に残ったのは、山の王役の長澤まさみ嬢。美しく、カッコいいアクションを楽しませてもらった。目の保養。。
昌文君役の高嶋政宏の時代劇での存在感は大河ドラマでも目にしていたが、やはり安定の演技。他にも、石橋蓮司、加藤雅也、要潤、満島真之介なんかを揃えてくるあたり、抜かりなし。。
そして、私が一番気になったのが、左慈役の坂口拓。この方、知らなかったのだがアクション畑の俳優(監督)さんらしく、流石アクションシーンでは他の俳優陣に追随を許さなかった。
ずっと誰かに似ている、、と思っていたのだけれど、誰だろう⁈

戦乱により孤児→奴隷になった少年、信役の山﨑賢人、漂・嬴政(王)役の吉沢亮はいわゆるイケメン俳優で売れっ子だけれど、何となく同じような作品ばかり感があるのは私だけだろうか?
漫画の実写化映画俳優として、便利に使われているような気がしないでもない…。(未見だが同監督の"BLEACH "とか、他にも"銀魂" "斉木楠雄のΨ難" "ジョジョの奇妙な冒険" など平均スコア3点くらいでキャストが少しずつ入れ替わっているような印象のものが多い…)
ありきたりな青春ものでもこの二人はよく見るが、正直敢えて観ようとは思わない。残念ながら、キャストの顔だけで作品を選ぶほど私は若くない。。

が、、
今作に限ってはちょっと違う気がしたのだ。クランクアップの時に感極まって泣いている山﨑賢人を見て、いつもと違うのかな、と。
今作にかける意気込みを彼がTV番組で話しているのを観た時に、これは見届けたいなという気持ちになった。
彼らもやりたい仕事ばかりやっているわけではないだろう。同じような代わり映えしない作品でもサラリーマンと同じでやれ、と言われればやらなければならないのが俳優業。でも、こんな風に全力でやって良かった!と思える作品に出会えたら、それは作品の中にも滲み出てくるよね。。
吉沢亮は、今放映中の朝ドラ「なつぞら」のヒロインの想い人天陽くん役で"この人こんな顔でこんな声だったんだ"と改めて感じたのだけれど(ちょっとBUMP OF CHICKENのVo.藤原基央似のシブい声で、髪が長いと佇まいも似ている。。)、ただ顔が綺麗なだけでなく、何にでもなれる可能性を秘めているなと思った。

二人ともアクションシーン、本当によく頑張っていたと思う。

彼らが夢を持ち、懸命に剣術の腕を切磋琢磨するシーン、王座を追われた嬴政(エイセイ)が乱れた世をまとめて中国を統一したいと語るシーン、死にかけていた戦士達が嬴政の言葉に息を吹き返してまた戦おうとするシーン、信が誰よりも高く跳ぶシーン、、

たくさんたくさん、私の中に眠っていた気持ちを揺さぶってくれた。

諦めないこと、夢を持ち続けること、理不尽な奴らに屈しないこと、、

何これ⁈ まるで少年ジャンプそのまま!笑

友情、努力、勝利!

観ながら、いくつもの作品が頭の中をよぎった。

"ONE PEACE"?
"海賊王に俺はなるっ!!"って何度も言いそうになったよ。。
この間観た"バクマン。"?
"SLAM DUNK"?
"諦めたらそこで試合終了ですよ。" …



熱い!青い!
でも、嫌じゃない。。

何だろう、これ。
かなり、好きだーー。

観て良かった!
あーさん

あーさん