ペコリンゴ

デュエリスト/決闘者のペコリンゴのレビュー・感想・評価

デュエリスト/決闘者(1977年製作の映画)
3.0
記録。
プライドの害悪。

『最後の決闘裁判』が好評のリドリー・スコットが1977年に放った長編デビュー作。あの『エイリアン』の2年前の作品だ。

本作は18世紀末〜19世紀のフランスを舞台にした歴史ドラマとなっている。タイトル通り決闘がテーマであり、決闘を挑む者と挑まれる者の長きにわたる因縁が描かれる。

正直、左右の跳ねたちょびヒゲに三つ編みクルクルなオッサンが剣を振るような世界観が非常に苦手なので、真面目に観る気が起きなかった。なので終始入り込めずに鑑賞を終えたことを前置いておこう。

決闘好き(←これがそもそも理解不能)のハーヴェイ・カイテルが、決闘中に市長の甥を負傷させる。ソレはアカンやろ!てなった将軍のオッさんが、謹慎や!お前伝えてこい!とキース・キャラダインをパシる。素直に従うキャラダイン。

そうこういう事でお前謹慎やで、と伝えるキャラダイン。それを受けて、なんでやねん!とキレてキャラダインに決闘を申し込むハーヴェイ・カイテル。

これほどキレイな逆恨みを僕は見たことが無い。いや、一応女性の面前で恥をかかされたという彼なりの理由はあるんですけどね。にしても…んー下らん。

以降、事あるごとに難癖つけて決闘を仕掛けてくるハーヴェイ・カイテル。マジでしつけーしうぜぇ…!(笑) 無駄にプライドが高く粗暴、そして粘着質。現代であれば(当時もか?)最も嫌われるタイプやな。

リドリー・スコットならではの映像美は目を惹くものの、前置きの通り真面目に鑑賞する気が起きなかった僕にとって、200年前のヨーロッパに存在したストーカーを眺める映画でしかありませんでした。

お好きな方、ゴメンなさい…。