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デュエリスト/決闘者のgingerのレビュー・感想・評価

デュエリスト/決闘者(1977年製作の映画)
3.5
リドスコ監督のデビュー作、ずっと観たかった作品ですが、ナポレオン戦争の時代を描いているので最新作「ナポレオン」鑑賞後に観られたのは良いタイミングだったかも。
70年代作品でデビュー作にして映像は美しく、完成度が高いのは流石。
絵画的な描写はほぼ同じ年代に製作された「バリー・リンドン」を想起してしまう。

逆恨みから決闘をふっかけられて、以来15年間も決闘狂の男に執着され、決闘を繰り返すふたりのナポレオン軍軽騎兵将校。時代とともに決闘で使う武器やスタイルも変遷していくのがみていて面白くも、付き纏われていいかげんウンザリであろうディベールには同情する。
結果的には上手く世渡りしてナポレオン後も妻とこどもと幸せな暮らしを手に入れた男と、相次いだ戦争で戦いの中でしか生きがいを見出せなくなったような偏執狂男の対比にも思える。でもその辺のドラマ的なふたりの心情の描写は弱めなので、付き纏うフェローがひたすら迷惑男にみえました。
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