れるれ

不都合な自由のれるれのネタバレレビュー・内容・結末

不都合な自由(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

 短編を長編用にコンバートしたような映画。
 出所後の社会復帰問題に直面する主人公がむしろ小道具的な立ち位置だったのが印象的だった。田舎の娯楽の少なさや教養の無さ。そして、それを普通だと受け入れている事。昨日別れた知人と意図せず次の日も会う事。本音を隠した同調的なコミュニティ。日本の田舎でも聞くような生きづらさの要因がよく描かれていて、自分も同じような運命を辿っていた選択肢もあったなと思いを馳せながら見ていた。ただ、その田舎感というのは決して胸糞悪い描かれ方ではなく、あくまでフラットに描かれているので見ている分には気分悪くはならない。所謂インディーズ映画の部類だと思うので、煽るような演出もなく淡々と撮られていたのも心地よい懐かしさを感じられた要因。

 一番気に入っているのは邦題で「不都合な自由」が主人公の状況の表しから、最終的にクリスとキャロル2人を意味するタイトルへと移ろう事。(自由になったキャロルと自分にとっては不都合だが応援することを選ばざるえないクリス)
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