猿山リム

クズ・ゾンビの猿山リムのレビュー・感想・評価

クズ・ゾンビ(2017年製作の映画)
4.2
 わたしの6月はゾンビ月間。
 変わり種ゾンビから。
 「クズ」は「屑」ではなく「葛」。

 農業を支えるため日本から輸入された「葛(くず)」。
 恐るべき繁殖力で広まり過ぎ、何をやっても駆除できない外来種として困っていた。
 葛の排除に有効な薬の散布から・・・。

 葛そのものがモンスター化して襲ってくるわけではなく、人体に寄生してゾンビ化させて狂わせる。
 まぁぶっちゃけ人間をゾンビ化させるきっかけとして、奇抜でなんとなくでも説得力があれば何でもよかったのだろう。
 特に植物由来である特徴は顕著に演出していないが、この映画のメインはゾンビゲームのように、痛快にバンバンゾンビを蹴散らして、町が脱出するというものだと思うから、これはこれでもいいのかなと。

 祭り有り。市長有り。おっぱい有り。

 あるものを工夫して武器にし、またいくらアメリカとはいえ都合よく手に入った銃器でミナゴロす。
 変わったものでゾンビをやっつけるシーンもあり、好感。

 スタンダードなゾンビ映画を作りたいけれど、スタンダード過ぎても面白くない。
 起源だけ奇を衒って後は王道で行こう!そんな作り手の思いが伝わってきた気がする。
 変なところに凝ってなんだかわからなくなるより、これが正解だったと思う。
 単純に良かった。
猿山リム

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