伊達巻

斬、の伊達巻のレビュー・感想・評価

斬、(2018年製作の映画)
3.8
塚本晋也の顔面こわすぎて泣いちゃうわ「なぜ人は人を斬るのか」ぜんぜん分かんないんだけどまるでそれが答えかのように分かんないまま終わるから不気味だった。江戸に行くぜよという話なんだけどもうぜんっぜん話が進まない。ずっと同じ場所でゴタゴタやっていて、気付けば地獄の底なし沼みたいな境遇に陥っている。1回目にシコってんの見ていやなんなんだと思ったけど2回目で絶望的にしっくりくる。別に鬱憤が溜まってたわけでもないというかむしろ割と幸福な生活を送ってたはずなのにはじめから内面の奥底に眠っていたとでも言わんばかりの盲目の欲望が暴れ出し、やがては空も曇る。「もうやめてください」の叫びが武士が人を斬ってたこの時代から武士のいないはずの今にまでなんの間違いもなく響いてきて非常に辛い。剣のキリキリ、ミシミシ鳴る音が頭から消えない。あと池松くん相変わらずどんなことやってもサブくならないのほんと感心するめちゃくちゃ好き映画にもよく合ってた、というか他に考えられない。中村達也も無茶苦茶に怖いし、演者みんなよかった
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