殺し屋が一般人になろうとする、というシンプルな話で面白い。
軽めのエログロ、シュールな笑いも好みだった。
それに群像劇バトルものとしても優秀かと。
普通こんだけキャラが多いと、とっ散らかりそうなもんだけど、一人一人のキャラが立っているし、それぞれの思惑がクライマックスのゴミ焼却場でのアクションに集結する感じはお見事だった。
岡田くんのアクションも予想以上に良かった。裸になりたがらない彼が今作ではこれでもかと肉体を魅せてくれるし、女性ファンは発狂ものだろう。男でも憧れる肉体と動きだった。
かたや、福士蒼汰の綺麗な顔とサイコ風な笑い声はちょっと受けつけなかった。なんかわざとらしくて、何回と見たことあるようなサイコキャラで冷めてしまった。
ヤバいやつが高笑いするのもうやめようぜ。それをやっていいのはジョーカーだけなんだよ。いや感情表現をあまりしない日本人にはそもそも合わない演出だと思うんだよな。
木村文乃はこーゆーやさぐれた女、本当よく似合う。そしてシンプルに可愛いなーと。
あとなんといっても、柳楽優弥。こういうヤバい役をやらせたら彼の右に出るものはいないな。「ディストラクションベイビー」を思い出した。
トータル、映画は楽しめたんだが、やはり日本映画の限界値なのか、岡田くんの頑張りをもっても、どうしても安っぽくなってしまうアクションが気になってしまったのが本音。
舞台セット、編集、CG技術などに問題があると思われるが、これだと目が肥えてしまった現代の観客は離れていくだろう。邦画界に予算がないという理由は置いといて、もっとハラハラドキドキするアクションシーンを作ることはなんらかの工夫で可能なはず。
ちょっと勿体無い感じがしました。