TATSUYA

ザ・ファブルのTATSUYAのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ファブル(2019年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

伝説の殺し屋 ファブル。
原作コミックを知らないのですが、相変わらず岡田准一という俳優には本当に驚かされます。公開当初からノースタントでやっていることは知っていましたので、後半のアクションは本当に素晴らしかったです。

さてさて、感想ですが。
前半、海老原(演:安田顕)に「お前にとって命とは何だ」と問われます。
6秒で人を文字通り"秒殺"してしまうファブル(演:岡田准一)にとって、命とはなんなのか。
その答えとして、「最近、インコを飼い始めた。生き物を飼うのは初めてだか大切に育てたいと思っている」と言ってましたよね!これが凄く素敵だなって感じました。やはりファブルも機械ではなく、怪物であって、血が通っているんだな。ただ、幼き日から殺し屋としてボス(演:佐藤浩市)に育てられ、我々の"普通"な暮らしを知らないだけなんですよね。笑

物語を通して、殺し屋としてのスキルしかないファブルは、"普通"とは何か、を追い求めていました。コメディ要素も満載でしたので、笑えるシーンも多かったのですが、途中からは、本当に"普通"って何なんだろうな、とも思って観てました。
と、言うのも居酒屋でファブルとミサキ(演:山本美月)に過去の話を聞かれるシーン。「一人で過ごす森」は怖くないのか、と尋ねられます。我々なら突然ナイフ一本だけ渡され、山奥に置き去りにされたら怖いし、どうして良いか分からなくてパニックになると思います。しかし、環境なんですかね…ファブルは、そんな中でサバイバルの能力と共に、自然の素晴らしさを学んでいましたね!それがすっごい良いな!って思いました。我々、このご時世に生まれた子どもはよっぽどでない限り、生まれた時からテレビがあって、パソコンがあって、それこそ今ならスマホなんてモノも持ってると思います。それが今の"普通"って言われれば、"普通"なのかもしれませんが、僕はちょっと哀しいなと思います。最近では、香川県の方でゲームをする時間を制限する条例が出されたとか…。罰則等はないようなので、どこまで効果が示されるのか気になるところではありますが、そもそもそんな事を国や自治体が決まりとして出さないと守れないくらいに依存してしまっている事が哀しいな、と。
じゃあ、お前はどんなことしてたんだ、って何と思うんですけど、僕も20代なので"普通"にゲームもしてましたし、外でも遊んでました。何もゲームが悪いとかじゃなくて、それしかやる事がない、他に夢中になれるモノを見つけれない世の中なのが哀しいな…いや、寂しいなと思いました。

かなり、映画の内容から外れてしまいましたが、そういう意味ではこの地球に生まれ、自然の素晴らしさ、粋な部分を知っているファブルは、ある意味我々より"普通"なのかもしれませんね。笑

ファブルがゲームに興味を示していて、「それもいいかと。」って言ってるのが面白かったので、ゲームしてる姿も見てみたかったですけど。笑笑
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