ダイアー教授

ザ・ファブルのダイアー教授のレビュー・感想・評価

ザ・ファブル(2019年製作の映画)
2.8
題:良くも悪くも漫画みたいな映画

ファブル=Fableは作り話という意味です。
原作は南勝久さん作、『週間ヤングマガジン』に連載中の漫画だそうです。
『ヤンマガ』はちょいちょい読むけどその存在を知りませんでしたが、
劇場で目にした予告編が面白そうでしたので、
何はともあれ、観てみることにしました。

とても面白かったですが、
良くも悪くも漫画みたいな映画でした。

<良くもな点>
岡田准一さんのアクションは素晴らしかったです。
ほとんどスタント無しとのこと。

ごみ焼却場への潜入シーン、劇中でジャッキー・チェンみたいだとの言及がありますが、
私は千葉真一の『激突!殺人拳』とキアヌ・リーヴスの『ジョン・ウィック』を想起しました。
剣琢磨の身のこなしとウィックの銃さばきが融合した感じで素晴らしいアクションでした。

他の役者さんたちも素晴らしいです。
向井くん、福士蒼汰くん、山本美月ちゃん、木村文乃さん、ヤスケンさん…
主役から脇役まで絵になる美男美女を揃えています。

中でも柳楽優弥くんはサイコーでした。
美男子なのにヨゴレも狂人も演じられる、才能豊かな役者さんです。

現実離れした可愛さ、カッコよさ、美しさを持つ役者さんたちの力が“漫画のような話”をリアルにしていたと思います。

<悪くもな点>
原作の漫画にあるのか知りませんが、
猫舌ネタのリピートと吉本芸人の登場はツマらなかったです。
全般的にギャグシーンはすげーシラケて、早く終わってくんねーかと思い観ておりました。
ギャグの寒さがこの映画のアツい温度を致命的に冷まして、
常温映画にしてしまったと思います。