おしりハートのねこ

バオのおしりハートのねこのネタバレレビュー・内容・結末

バオ(2018年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

大事に育てた息子が思春期から昔のようにはお母さんを慕ってくれなくなって、そのまんま微妙な距離感のまんま急に結婚相手を連れてきて家を出て行ってしまう。

肉まんの妖精はお母さんにとっての息子の比喩だったのかな〜。本当にあの妖精がいたわけじゃなくて、お母さんが息子との今までを振り返っててそれを映像化するとああいうことになるということだとわたしは思った。可愛かった息子の思い出に浸っていたけど、そのうちやっぱりいきなり出ていって寂しくて許せない!!という気持ちが込み上げてきて、妖精のことも食べていなくなってしまう。

最後の二人で泣きながらパン?お菓子?を並んで座って食べるシーンは泣きそうになった😭 最近こういうの見るとすぐに泣きそうになっちゃうわ😢
でも、ふつうならハグしたりしそうなのに、アジア系親子ってスキンシップが少ないってことなのかな。それとも、単にあの状況でハグするのには気まずいというか年月と距離感が長すぎてたってことなのか…。

よかった〜。

【追記】
毒親って言ってる人が結構な割合いて、ちょっとおどろいた…たしかに過保護だな〜〜とは思ったけど、毒親なんだろうか、と思ってたんだけど、
私がこの作品に感動できるのは私の親があんな過保護じゃなかったからかも。
ああいう親のもとで育って苦しんだ人は感動できないのかもしれない。
たしかに、あのお母さんって、
ふつーにだめな人だと思う。笑 
でも、だめな人でも、失敗して人を傷つけても、まだだれかを愛するチャンスも、誰かに愛されるチャンスもある、ということに救いを感じるし、私はそこに感動して、泣ける。

【更に追記】
本日10月27日、母もきっと気に入るだろうと思い一緒に鑑賞。母は食べちゃうシーンで「怖い!!」と言っていました。でも最後まで見れば感動するだろうと思っていたところ、鑑賞後も『これ、山岸凉子の、お母さんが娘が家を出るのに耐えられなくて包丁で刺し殺す話と同じだね!』と……。
母曰く、「息子が彼女と出ていくのにあんなにすがりつく意味がわからん。幸せならいいじゃん。肉まんくんも食べちゃったのは、心のなかで『出ていくなんて許せないから○ね!』って思ってたってことでしょ!!?!?こわすぎる!!」だそう。私は食べたのはそこまでの意味はなく、単に悲しくてこらえきれない、という気持ちの比喩なのだと思いましたが…。父がなんというか気になるので父にも見せてみましょう。