地震はイヤ

怨歌情死考 傷だらけの花弁の地震はイヤのレビュー・感想・評価

3.8
ギター片手に歌手を夢見る女、画家での成功を夢見る男、同じ夜汽車で上京する若くうぶなふたり。
そんな若者を小川情死考節子さんが好演。

昭和40年代。希望と不安を抱きつつ幾多の若者達が上野のホームを踏みしめ、都会のネオンを眩しく見上げたものだろう。そんな時代だった。

とは言え、皆が皆、吉幾三さんになれる訳ではない。
おら、田舎さ帰るだ。夢破れた当時の若者達への鎮魂歌として節子さんが切々と歌いあげる怨歌情死考。
落下と花一輪で失笑するも良し、乗っかるも良し幾三。よく見る男優さんも褒めとこう。