ロクシ

ジェニーの記憶のロクシのレビュー・感想・評価

ジェニーの記憶(2018年製作の映画)
4.0
マイケルジャクソンによる複数の少年に対する性虐待映画「ネバーランドにさよならを」の感想で、
本作品の名前を挙げている人が何名かいたので視聴。

ネバーランドにさよならをと大人側の手口、洗脳される子供側の純粋な感覚が全く同じでびっくりした。
むしろこの作品を参考にネバーランドを作ったのかと思ったくらい。
しかし、元被虐待児の少年がマイケルを告発したのは2013年。この映画は2018年制作。

このような、純愛で子供を騙して性行為に及ぶという隠れた性虐待がいかに日常で多く行われているかがよくわかる。

あなたの周りにも、心の寂しさから、大人と付き合っている同級生はいませんでしたか?

そしてジェニーと同じように、ぼんやりとしか覚えてない記憶を、ある日突然あれは性虐待だったのではと思い出す人は多いはず。

私も大人になってから、医者によるセクハラ事件のニュースを見て、ジェニーと同じくらいの歳に医者に上半身裸で聴診させられたことを思い出した。
母や老いた看護師はあの時見ていたのに止めなかった。
ジェニーと同じように、年をとってから思い出しても時すでに遅し。
既に老いた母親に今更話しても引かれるし、自分をかわいそうだと思いたい人だと思われるのが嫌で話せない。

こういう被害を防ぐにはどうすればいいか。

それは親が幼少期から子供に知識を身につけさせて、自衛する術を覚えさせることだと思う。
昨今、3歳から性教育すべきとの声が高まっている。(本がいくつかあるのでググってください)

「あなたの体はあなただけのもの。誰にも触る権利はない」
「プライベートゾーン(水着で隠れるところ=胸、お尻、性器)を人に見られたり、触らせてはいけない」
「誰かに触られて違和感を感じたら、必ず嫌だと叫ぶこと」
これを幼少期から徹底して自然に教えていれば、被害者側の「その時はわからなかった」を防げるのではないだろうか。

子供に性欲な接触をして性欲を満たしたり、支配欲を満たす大人はどれだけ声高に叫んでもなくならない。
守れる環境を作るしかない。

マイケルの性虐待事件のように被害者を中傷するようなセカンドレイプがなくなることを願う。

そして嫌な記憶をぶり返してしまった方々、どうか一緒に幸せになりましょう。子供たちを守りましょう。
ロクシ

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