富樫鉄火

警視庁物語 一〇八号車の富樫鉄火のレビュー・感想・評価

警視庁物語 一〇八号車(1959年製作の映画)
5.0
のりもの映画大会@ラピュタ。
偏愛しているシリーズなので、依怙贔屓になるが、とにかく素晴らしい。
長谷川公之の刑事もの脚本に、大ハズレは皆無だと信じており、これも傑作のひとつ。
生きているうちにまた観ることができて、ラピュタには感謝の言葉しかない。
ひたすら、大量の交通違反や運転免許の記録文書を、みんなで、めくってめくって、たった一つの車を見つけ出す、その描写だけで感動してしまい、涙が出てくる。
特に、花澤徳衛と東野英治郎がカツ丼を黙々と食べるシーンは、不思議な名場面だ。
その東野のフジイガレージが、赤坂日枝神社の真向かいにあり、建築中の
(いまはなき)ホテル・ニュージャパンが映ったのには驚いた。
「弥生廟」(現・弥生慰霊堂)なるものの存在は、この映画で初めて知ったが、そこでのラスト・シーンも、あっさりしていながら感動的だった。
今回の特集上映では、シリーズ超傑作「深夜便一三〇列車」もあるので、いまから興奮している。
富樫鉄火

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