よーだ育休中

ポリス・ストーリー 香港国際警察のよーだ育休中のレビュー・感想・評価

3.5
かねてより香港警察が目をつけていた国際的麻薬組織の一斉摘発で大手柄を挙げたチェン刑事(ジャッキー・チェン)は、司法取引により検察側の証人として釈放されたボスの秘書セリーナ(ブリジット・リン)を護衛する任務を言い渡される。


◆ 成龍の、成龍による、成龍のためのー

香港を代表するアクションスター、ジャッキー・チェンが監督・主演・脚本・武術指導まで執り行ったという作品。香港電影金像奨にて最優秀アクション指導賞に輝いたということですが、アクションはもちろん当時若干30そこそこにしてこのクオリティの作品を作り上げてしまう手腕に脱帽です。

80年代の作品であるため多少の古めかしさはあるものの全く気になりません。アクションとコメディのバランスが良く、徐々にシリアスみを増していくのにテンポが良いストーリーテリングも大変に見応えがありました。

本作の正ヒロインはブリジット・リン演じる美人秘書かと思いきや、主人公のチェン刑事には恋人のメイ(マギー・チャン)がいました。「勘違い」や「間の悪さ」からコメディパートに展開させるのは嬉しいサプライズ。ロマンスパートではなくお色気系のコメディを差し込むのも、作風にマッチしていたと思います。


◆ ー激熱!アクション・コメディ!

ジャッキー・チェンの素晴らしいカンフーアクションは勿論、身体を張ったスタントも見応えがありました。昨今ではTom Cruiseが『トップガン』や『ミッション:インポッシブル』等の大作で魅せた極限のスタントに心を奪われましたが、今作でも披露されていたジャッキー・チェンによる危険なスタントはまさに当時のそれであったのだろうと云うことは想像に難くありません。

ラストの百貨店でポールを一気に滑り降りるアクションは今作における最大の見せ場。危険度に対して絵面が地味になる事を嫌ったのか、電飾で火花を散らすアクセントが施されており、演出上のこだわりを感じるところでした。

冒頭のスラム街でのシークエンス。銃撃戦が勃発すると刑事たちが「爆発物を退けろ!」と安全第一の行動にでます。住民が暮らす中とはいえ「爆発させないんかいッ」と残念に思っていると、直後に始まった車が急斜面を滑走するカーチェイスシーンでドカンドカンと次々に爆発が起きました。掴みのシーンからバッチリ。これがフリとオチ?

作品の締め方(キレて殴りつけちゃう)がややスマートさに欠けて見えてしまい、これで良かったのかと疑問が残りました。当時は鉄拳制裁は是とされていたのでしょうか。公衆の面前で一方的なフルボッコには少し戸惑いを感じてしまいました。(直後のNGシーン集はシリアスなラストからのギャップが良かったです!)


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香港映画見ようね会

今回はアマプラにて視聴可能ということで、
ここぞとばかりに出しゃばりました!
XXXXXさんが選定して下さるので、香港映画に詳しくない僕が素敵な作品と出会うことが出来ました!多謝!(ニワカ)