京アニ公式の予習をして、鑑賞。
度重なる受難を乗り越え公開と相成ったTVアニメの完結編。
戦争に傷付けられた人々が力強く生きる様と、想いを伝えることをテーマに描かれる叙情詩の様な映像作品。
1950年代から70年代にかけて同様のテーマを扱った「戦後映画」は世界中で作られ、「我等の生涯の〜」など、アカデミー賞に輝いた傑作も多い。
このヴァイオレット・エヴァーガーデンもそれに匹敵するドラマとメッセージに溢れている。
京都アニメーションのクオリティは長尺を感じさせない美しさがあり、雨、海の表現はまさに珠玉。
ユリスの手紙のシーンでは涙をこらえられなかった。ドールの仕事に誇り、使命感を持つヴァイオレットの強さを立ち去る後ろ姿で描写する場面はただただ気高い。
徹頭徹尾、芸術性が高く感動と学びが両立する名作だと思う。文句なしのアカデミー賞。
私も家族からの手紙は全て保管しています。
捨てられるわけがないのです。
